まるごと編集部が気になる人・もの・ことを“深”くお伝えするインタビュー記事【SH!N シン】。
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長岡市教育委員会は、不登校の児童生徒に対し、民間のフリースクールの利用や自宅学習でも、一定の条件を満たせば出席扱いとするガイドラインを策定しました。
これは県内初となる試みで2024年4月から運用されています。今回は増加する不登校の子どもたちを、社会や地域でどう支えていくかを取材しました。
長岡市教育委員会が応援!
編集部(以下/編):“学校に行かなくても一定条件を満たせば出席扱いとする”「指導要録上の出席扱い」に係るガイドライン(頁左上「はじめに」参照)は、とても画期的なことだと思うのですが、このガイドライン策定に至った長岡市の思いを教えていただけますか?
高橋指導主事:学校に来られなくても、フリースクールや代替教育施設での学びも学校の出席として認めることで子どもたちの努力を評価し、自己肯定感を育むことを目指しています。
学校に来られない理由は様々ですが、どこかでがんばっている子どもたちの努力を無視することはできません。
年々増加する不登校を学校教育上の最重要課題としたという背景もあります。
編:素朴な質問なのですが“出席扱い”にすることで子どもにとってどんなメリットがあるのでしょうか?
金澤教育長(以下/教育長):大切なのは、出席扱いが子どもたちの自信につながることだと考えています。
フリースクールや自宅での学習が認められることで、あなたの努力は学校に登校して学んだことと同じ価値がありますという姿勢をガイドラインを通して示しています。
長岡市はこのガイドラインで、学校に行っていない子どもも自信をもって前に進んでほしいというメッセージを伝えたいのです。
編:長岡市からのメッセージとして捉えると、とても大きな意味がありますね。一方で、このガイドラインを見て「学校に戻らなくてもいいのでは?」と考える人もいるような気がしますが、いかがでしょうか?
教育長:そう考える人もいらしゃいますよね。けれども勉強は学校以外でも学ぶことができますが、学校でしかできない経験もあると思います。例えば、友だちとの楽しい思い出、行事で感動する体験もあれば、ときには友だちとケンカになったり、失敗や挫折を味わったりすることもあります。
そういった感情を突き動かされることを子どものときにたくさん経験してほしいと思いますし、その場所を提供できるのが学校の役割だと思っています。
しかし様々な理由で、今学校に行けない、または足が向かない子どもたちがいます。
学校へ行っていなくても様々な経験を積み、社会とつながる第一歩となる居場所を、行政と民間で力を合わせて提供し、支援できたらと思っています。
編:「学校に戻さないといけない」と悩んでいる親御さんにとっては、教育長からそのような言葉が聞けると楽になる方も多いと思います。最後に不登校で悩んでいる方たちにメッセージをいただけますか?
高橋指導主事:不登校=問題と捉えられがちですが、決して問題行動でありません。
その子の今の状態を成長につなげられればと思ってます。
それに、長岡市でも相談できる体制をいつでも整えてるので、気軽に相談をしていただければと思います。
教育長:子どもたちに伝えたいのは、「あなたのことを支えてくれる人は、周りにたくさんいるんだよ」ということです。
また、私たちも不登校を最重要課題と考えているので、親御さんも一人で悩まず、地域社会全体で支える仕組みがあるということを知っていただきたいと思います。
子どもの不登校はまずココに相談!
0258-39-2216
長岡市での様々な支援はこちらから!
長岡市のフリースクールが応援!
ガイドライン策定以前から、当校への通学は出席扱いとして認めてもらっていましたが、この度公に認可されたことはとてもありがたく、不登校生徒・親・学校・フリースクールなどすべてにメリットとなると思います。
ただ学校の学びは大切です。それでも学校に行けない児童生徒のために、当校はセーフティーネットの役割を果たしていきたいと思います。
ガイドラインの策定により、子どもたちが自信を持ったり、アクティブになったりするきっかけになると思います。また、家族以外の人との繋がりが希薄な方や、社会との関わりが少ない方も多くいらっしゃると思いますが、フリースクールは自分らしくゆったり過ごせる場所なので、そういった方々に寄り添うことができたら、うれしいです。
不登校の生徒&親御さんはどう思っている?
学校は楽しかったのですが、ある一部の先生や大人への不信感が積み重なって、2年前に不登校になりました。
でも〈あうるの森〉に通い始めて、些細な理由で不信感を抱いてしまった大人も、色々な人がいるということに気づけました。
今は高校に行きたいという目標も持てたので、ここでの勉強が出席扱いになるのはうれしいです。
娘が小学5年生から〈あうるの森〉にお世話になっていますが、学校の通知表は成績評価ができないので出席日数のみ記載となります。
娘も不登校には後ろめたさがあったようですがこちらに通った日数も出席扱いになっていたので、本人の自信につながっていたと思います。
今回、長岡市のガイドラインになったことで、より公の評価になりありがたいです。
不登校になったことで通知表には斜線が引かれ、評価されないことを知り自信をなくしていました。
〈レアレア〉に通い始めてからは、友だちもでき色々な不安もなくなって勉強も楽しいです。
ここが居心地がよいので、自分らしく過ごせています。今は高校に進学して、社会経験としてアルバイトもしたいという目標にむかってがんばっています。
〈レアレア〉に来る前は、1日家にいることも多かったのですが、こちらに通うようになってから、とても積極的になりました。
1人でバスに乗って通学したり、1人で買い物に行けたり、〈レアレア〉が終わった後も〈ミライエ〉で勉強したり。この娘のがんばりを出席扱いとして認めてくれると、より自信がつくと思っています!
見附市・小千谷市 民間の方々も応援!
青少年育成センター 0258-62-5739
見附市教育委員会学校教育課 0258-62-1700(代表)
見附市では不登校児童・生徒の社会的自立に向けて多様な学びの場や支援を提供しています。児童・生徒の多様なニーズを支援するため、地域の力を借りて、各地の公民館等にふるさと教育支援センターを整備しました。
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フリースクールマシュー 0258-94-6390
見附市の商店街の真ん中にあり、元住居を使用した落ち着ける雰囲気の建物です。フリースクールに来られた一人ひとりの好きなことから学べるようにサポートします。
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小千谷市教育センター 0258-82-6750
小千谷市教育委員会教育・保育課 0258-83-3519(代表)
小千谷市教育委員会では、市内の不登校児童・生徒の保護者と意見交換を行う「不登校児童生徒の親の会(スマイルの会)」を年3回開催しています。
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